今回は土木建設会社の事務の仕事内容についてご紹介させて頂きます。
私は、土木建設会社で総務、人事・労務、営業事務をしてます。
建設業界に興味がある方や転職を考えてる方、建設事務ってどんな事をするの?必要な資格はあるの?と気になってる方の参考になれば幸いです。
建設会社について
参考までに私が務めている会社について簡単に説明させて頂きます。
土木工事、街のインフラ整備の管理監督がメインの会社です!
地方中小企業
事業内容:総合建設業(公共工事が9割以上)
設 立:75年
従業員数:20名(施工管理15名、事務5名)
私の保有資格・担当業務
こちらも参考までに私のスペックを説明させて頂きます。
6年程前に中途採用で現職に転職しました。
保有資格
:普通運転免許
、日商簿記3級
、建設業経理士2級、2級土木施工管理技士、1級土木施工管理技士補
担当業務
:総務、人事・労務、営業(業務量は、1:1:8の割合)
突出した才能はありません。
おそらく一般事務の経験がある方であれば、建設事務はこなせると思います。
仕事内容
総務、人事・労務事務は他業種の一般的な事務との違いはほとんどありません。
営業事務は専門的な知識が多いのですが、慣れれば難しくありません。
それでは、各仕事内容をご紹介させて頂きます。
総務業務
文書作成、備品管理、施設管理、社内行事の企画、福利厚生業務、電話・メール・来客対応、など
人事・労務業務
勤怠管理、社会保険の手続き、求人、面接、など
営業業務
入札業務、申請書類の作成、契約業務、請求書の作成、経審・建設業許可の更新、従業員の資格管理、など
会社の規模が小さいので、総務と人事・労務は月次業務はありますが、基本的に事由が発生した時のみで、メイン業務は営業です。
公共工事をメインに受注してるので、お仕事(工事)は入札で落札しています。
その為、日々の営業業務は官公庁が公表する入札案件のチェックと入札の参加申し込み〜応札をしてます。
案件が落札できたら契約業務へ移行し、官公庁とやりとりし、工事監督さんと調整を行うと言ったイメージです。
公共工事の入札は、かなり細かくルールが決められており、提出書類は期日を1秒でも過ぎれば受け取ってくれないですし、少しでも入札の参加要件に該当していなければ失格となるので、失敗が許されない業務ですが、やりがいと達成感があり、建設業界でしか経験できない業務だと思います。
必要なスキル・資格
必要なスキル
- コミュニケーションスキル
基本的には社内コミュニケーションがほとんどですが、監督さんや職人さんは癖の強い方が多いのでコミュニケーション能力は必須です。 -
PCスキル
エクセル、ワード、メールができれば問題ありません。 エクセルの使用頻度が高いですが、既存の様式に入力することがほとんどの為、文字入力、図の挿入等の基本的な操作ができれば大丈夫です。 -
正確性とスピード
決められた期日までに精度の高い成果が求められるので、作成した書類に不備がないか、入力したデータに間違いがないかなど、正確性とスピードが必要です。 - スケジュール管理能力
複数の業務を兼任する事が多いので、各業務のスケジュールを管理する能力が必要です。 - マルチタスク能力
スケジュール管理と同様で、業務を兼任することが多い点や現場や他部署から突発的に業務を依頼される事があるので、同時並行で複数の作業を行う能力が必要です。
資格
特に必要ありませんが、下記の資格持っていると業務の理解が深まり、転職時に有利になります。
- 建設業経理士 1級・2級
- 土木施工管理技士 1級・2級
どちらも経審の加点対象なので、取得しておくと会社にメリットがあります。
※土木施工管理は、取得するのに実務経験が必要です。
経審とは?
経営事項審査を略して「経審(ケイシン)」と呼ばれています。
会社の客観的な成績表のようなものです。
公共工事の入札に参加する建設業者は、経審を受けることを義務づけられており、会社の経営状況、経営規模、技術力、社会性等の審査が行われ、総合評定値通知書と呼ばれる会社の成績表が発行されます。
官公庁は、この総合評定値通知書に記載された評価点を基準にし、建設業者のランク付けを行います。
メリットとデメリット
メリット
- 安定している
公共工事は減少することはあっても無くなることはないので、長期的に廃れる事の無い業界です。 - 仕事とプライベートの両立ができる
建設事務は、自分のペースで仕事ができる為、スケジュール管理さえしっかりしていれば、残業、休日出勤はほぼありません。
デメリット
- 政権に左右されやすい
公共工事が0になることはないですが、公共工事の予算が削られれば、その分公共工事の発注量が減少します。そうなると会社の利益自体も減少する傾向にあります。 - 男性が多い
まだまだ男性で且つ年配の方が多い業種です。女性だからという理由で下に見られてしまう可能性もありますが、自分の業務をしっかりこなしていれば認めてもらえます。
まとめ
入社したての頃は専門用語や独特のルールに戸惑う事が多々ありました。日々、新技術が生み出され制度も変わるので、正直今でも勉強の日々ですが、ひとつひとつ勉強すると奥深く大変おもしろい業界です。
私の場合、1年ほどで流れが掴め、3年ほどで全体が見えてくると言った感じでした。
また、建設業はひとつひとつの案件の規模も大きいので地図に残る仕事と呼ばれる事もあり、そのサポートができたと思うと竣工した時の喜びもひとしおです。
紹介させて頂いたのは、すべての建設会社に当てはまらない点もあると思いますが、興味を持たれた方は是非建設業にチャレンジしてみて下さい。